2023年4月  久しぶりの中国出張

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中国への渡航制限が緩和されて、先日約3年ぶりとなる中国出張に行ってきた。その際の発見を幾つか紹介したい。

まず現地の生活状況について。ここ数年ゼロコロナ政策というワードを頻繁に聞いていたためか、勝手にまだ至る所にPCR検査施設または検疫所があり皆マスクを常時着用しているものと想像していたが、良い意味で期待を裏切られた。中国到着後は、驚くほどスムーズに入国手続きも完了しホテルに辿り着いた。その間体温検査含め何か求められたことはなかったと記憶している。まだマスクを着用している人々もおり、場所にも拠よると思うがその比率は感覚して4-5割といったほどか。聞くとPCR検査施設なども今年初めに多く閉鎖され(そのため中国から日本への入国要件であるPCR検査証明書の取得に大変苦労した。。。)、一気にコロナ禍前の日常へと戻りつつあるという。今後両国間の往来における条件緩和(ビザ免除措置の復活、PCR陰性証明書でなくワクチン接種記録での確認など)が進めば、もっと気軽に中国出張を計画できるので、そうなることを切に願う。

今回の中国出張でもう一つ驚いたのは、電気自動車の普及状況だ。電気自動車への転換という百年に一度の自動車業界の大変革をリードしてきたのは、間違いなく中国である。最後に中国を訪れた2019年末も確かに普及してきているなという感覚はあったが、実は前年対比で大幅に電気自動車の販売数量が顕著に伸びたのは、21年と22年となっている。そして、中国自動車工業協会が掲げる23年の新車販売台数に占める電気自動車の販売目標比率は、35%であるという。当然ながら電気自動車の普及率にも偏りはあり、北京、上海、広州、深圳など特定の都市部がデータを引っ張っているようではあるが、今回訪れた大連でも、街中を走る車の8-10台に1台は電気自動車だったのではないだろうか。まだ日本やアメリカ、ヨーロッパなどでは、それほど電気自動車の普及を実感できるほどまでには至っていないと個人的には捉えているが、いずれ来るであろう光景を一足先に体験できた貴重な機会だったと思う。

当然ながらこの業界に身を置いている自分としては、電気自動車の普及は大いに喜ばしいことであるが、この業界にいるからこそ電気自動車の普及が将来の環境汚染対策に大いに貢献できるものと信じており、多くの人にも関心を持ってもらいたい。

2023年4月 RS